「樫(かし)」一枚板のオイル仕上げ

 先日、手工具のみで制作した樫の一枚板。今回は、仕上げにオイルを塗装しましたので、その手順をご紹介したいと思います。

STEP1:清掃

塗装する面のホコリや汚れを取り除きキレイにする



・エアで研磨カスを飛ばし、ペーパータオルで乾拭き
ポイント
・オイル塗装は、オイルを木材に染み込ませで木を保護する塗装なのでムラになりにくく染みこまなかったオイルは表面に浮いてきます。なので、それほど神経質にキレイにする必要はありません。

STEP2:オイルをかき混ぜる

今回使ったオイルは、OSMOカラー エキストラクリアー。
この塗料の特徴は、
・環境にやさしい植物由来成分オイル
・クリアー色
・ぬれ色協調、艶消し
・オスモでは、比較的粘度が低く塗りやすい
・1回塗りで綺麗に仕上がる
艶の無い素材本来の表情に仕上がるので私は好きです、艶ありや3分艶などもありますのでお好みでどうぞ!

オイル缶の開けよくかき混ぜる

ポイント
・オイルは、缶の中では分離していますのでしっかりとかき混ぜてください。
・植物系のオイルは手についても心配はいりませんが、手の保護のためにも手袋を付けてください。(今回、動画や写真撮影のために手袋をはめていませんが・・・)

STEP3:オイル受け皿に移す

必要な分量のオイルをトレイに移します。
ポイント
・受け皿に移し余ったオイルは、元のオイル缶に戻さない方が良いです。コミの混入や酸化により缶の中のオイルの品質を低下させてしまいます。
使い切れる分量をこまめに移すことをおススメします。

STEP4:塗装する

今回は、ホームセンターで調達したコテハケを使用しました。ウエスや刷毛でもOKです。
私は、塗る面積や使うオイルによって変えています。
1_コテハケにオイルを馴染ませる
 
ポイント
・ハケにオイルをよく染み込ませ、トレイの傾斜面で余分なオイルを落します。
・落しが足りないと、塗料を伸ばしきれず厚塗りの原因になってしまいます。

2_塗装
うら


おもて


木口・みみ

ポイント
・木に深く浸透させるイメージで木目に沿って塗り伸ばします。
・何度も塗料を付け足す必要はありません。1回の塗装で広く塗り伸ばす。
・厚塗りしてしまった場合は、乾く前にウエスでサッとふき取り、塗膜が薄くなってしまった場合は、コテハケで表面全体を整えてください。
厚塗りしてしまうと、乾燥不全によるべたつきやムラになってしまいます!

STEP5:乾燥

風通しの良い日陰で乾燥させる

・通気性をよくするために「桟(さん)木」を使う
メーカーは、乾燥時間は約12時間以上を推奨しています。
私は、いつも次の日まで放置しています。

完成!








「樫」独特の樫目が際立ち、全体的に深みであり高級感がありますね。
肌触りも自然です。
塗装前







まとめ

いかがでしたでしょうか。
オイルやハケなどの道具も全てホームセンターで購入できますし、オイル塗装のやり方は、難しくないと感じていただけたかと思います。

始めてオイル塗装をする方は、どうしても厚塗りになりがちです。厚塗りになると乾燥不全によるベタツキやムラになり失敗してしまいますので、木目に沿って薄く均一に塗り広げることを意識してください。

最後に・・・オイル塗装の目的や特徴についてのおさらい
・オイル塗装は、塗膜を作らず木材の内部に浸透し内部から木材を保護する塗装
・木目や肌触り、質感など木の持つ本来の魅力を最大限に引き出してくれる
・木材の持つ調湿作用の効果を妨げない
・木材の反りや割れなどのリスクを軽減
・自然な風合いや木目の美しさを際立て、耐久性や保護性能を高める
・経年により木材の色合いや風合いに深みが増す
・メンテナンスもしやすい

せっかく作った作品を長持ちさせるためにも、是非、オイル塗装にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

最後までお読み頂きありがとうございます。




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