オリジナル商品ができるまで
●木材の買付け
良質な無垢材が集まる原木市場で、丸太の状態で仕入れます。木材の仕入れには確かな目利きが必要ですので、B-Laboでは、木材の産地吉野で長年製材業を営んでいる寺本木材さんとの連携により木材を仕入れています。
また、製品市で木材を競り落とす場合もあります。
●製材(粗挽き)
丸太の状況から、木の状態を見極めながら適材適所に木材を使い分けるため「木取り」といった工程を経て木材をカットします。伐採された直後の木には水分が多く含まれており収縮、膨張を繰返し反りが発生しやすく変化を起こすため、必要な製品寸法より大きめに製材しておきます。
●乾燥
伐採した直後は、繊維の内部に多くの水分が含まれていますが、時間の経過とともにその水分も蒸発し乾燥します。
木材は、乾燥する過程で収縮や変形が生じますので、完成した製品に歪みや反りがでないようにするためにも、乾燥は重要な作業です。木によって含まれている水分量は違いますが、木材としてさまざまな用途に使用できる状態にするためには、20%以下の含水率まで落とさなければなりません。
寺本木材では、自然乾燥にこだわり出荷まで2年以上の長い年月をかけて乾燥し製品にしています。自然の力によってゆっくり乾燥させるため、木材の色や艶も維持でき、香りもすばらしいです。また、適度な水分量によって木の繊維に粘りがあり、強度が高くヒビ割れなども生じにくい高品質な木材に仕上がります。
屋外で1年以上乾燥させ、その後室内で1年以上乾燥させます。
●製材(仕上げ挽き)
伐採から製材、乾燥を経て長い年月をかけて養生された材料を受注に応じて一本一本、モルダーやプレナーと呼ばれる機械に通し反りや曲がりを直しならが表面を平滑に整え規格のサイズに仕上げます。
この工程を経てようやく実際に使用できる製品になります。
お客様のご希望に応じ、やサンダー、超かんなで表面を美しく仕上げます。
●オリジナル商品製作
仕上げ挽きされた商品は、DIY材料や建築材料として販売もしていますし、それらの材料を使い吉野材の特徴を活かしたオリジナル商品を制作しています。
吉野材には温もりある風合いと安定した質感があります。自然素材を生活の一部に取り入れることで、日々の生活に新しい価値を創造し心が豊かな心地よい暮らしができるようなアイテムを日々探究しています。
オリジナル商品は、一点物となる商品が多く存在します。そのため、在庫がない場合もございます。
お客様のご要望に合わせて、最適な商品や購入方法をご提案できるかもしれません。何かお力になれることがあれば、お気軽にお尋ねください。
商品開発への思い…
吉野材は主に、建築材、建具、敷居、鴨居、化粧板など高級建築材として使用されてきました。
私たちの販売先も工務店さんや大工さん、問屋さんがほとんどです。
近年は、住宅様式の変化により木が使われることは少なくなってきていますが、身近なところでまだまだ木は多く使われています。しかし、そのほとんどが安価で取引きされている外国産材です。おそらく木にこだわりのある人は極少数で、身の回りに使われている木が何なのかを知らない(興味がない)人がほとんどだと思います。それは、決して悪いことではなく木に触れる機会や木について学ぶ機会が無いから当たり前だと思います。一般のお客様が手軽に国産木材を買える場所がないのも事実です。
日本は森林大国でありながら国産材を使わないため、日本の林業をはじめ木材関連産業は衰退の一途をたどるばかりで、全国で伐採期をむかえても行き場のない木が山にあふれています。(吉野地方も同じです。)
私たちは、もっと身近に国産材に触れ、その魅力を知って頂きたい思いから手軽にお求め頂ける吉野材の魅力の詰まった商品の開発を進めています。
木材を買付け製品にするまででも2年以上の年月を要しますが、原木市場に木材が並ぶまでにも約80年以上と4世代に渡る長い年月と手間がかかっています。私たちは木を育ててくれた先人達に感謝し、その思いを乗せ心が豊かな木のある暮らしをお客様にお届けします。