電動丸ノコで木材をまっすぐ切るには?そのポイントと注意事項を解説!【DIYを始めたいと考えている方向け】

🌲電動丸ノコは、木材を短時間でまっすぐにカットできる便利な道具ですが、正確に切るのは意外と難しいものです。
  例えば、鉛筆で直線を引く時には定規を使いますよね。フリーハンドでは、どうしても線が歪んでしまうのと同じで、電動丸ノコも同じガイドなしではまっすぐに切るのが難しくなります。
 精度よくまっすぐ・直角にカットするには、「丸ノコガイド」という定規を使います。せっかく正確に墨出し(切る位置の印付け)をしても、ガイドなしで切ると歪んでしまい、組み立てたときに隙間ができてしまいます。さらに、切断面が歪むと「キックバック」の原因になり大変危険です。
 また、木材の置き方にも注意が必要です。不安定な状態で切ると、木材がチュプソー(丸ノコの刃)に挟まれて負荷ががかりキックバックが発生することがあります。作業をする際は、十分な広さがある安定した作業台正しく材料をセットすることが大切になります。

🌲キックバックとは?
 キックバックとは、丸ノコの刃先が材料に引っかかったり負荷ががかりすぎたときに、強い反発力が生じて丸ノコが急激に逆方向へ跳ね返る現象です。大ケガにつながりかねませんので、丸のこがスムーズに進まない場合は無理に動かそうとしないで一旦、作業を止めて状況を確認してください。

 この記事では、安全に木材をまっすぐに切る方法について、日曜大工士・DIY工作アドバイザーのまーぼぉが経験をもとに詳しくご紹介します。
 もっと良いやり方があるかもしれませんので、ご参考までに・・・・・。
 DIYを始めたいと考えている方にとって、少しでも役に立てば幸いです。

🌲安定した作業台
 ホームセンターなどでも、ワークベンチやワークテーブルとして組立式のものが、価格もピンキリで市販されていますが、どうせならDIYで作ってみてはいかがでしょうか?2×4材と合板で意外と簡単に作れます。
 作業スペースも限られいるなら、大きさ・高さもオリジナル!スペースに合った快適な作業環境を維持できます。また、後々のカスタムもできる利点もあります。
 作業台があるメリット
 ・安定した状況で作業ができ、安全で作業効率が良い
 ・無理な姿勢による体への負担軽減
 ・キズや汚れを気にしなくてもよい
 作業台があるデメリット
 ・スペースが必要になる

〇作業台のDIY
 私が、実際にDIYで使っていた作業台をご紹介させて頂きます。
 DIYを始めた頃は、収納ボックスやクーラーボックスの上で作業していました。(笑)
・ソーホース作業台
 一番最初に、作業台と言うものを使ったのがソーホース作業台でした。


 ソーホースブラケットは、2×4材がぴったりと収まる設計です。お好みのサイズに2×4材をカットしてビスで固定して土台を2個作り、その上に天板(合板)を乗せるだけです。
 軽量で移動も簡単、使わない時は収納できますが、ビスでしっかりと固定してもぐらつきがあり安定感は無いので簡易的な作業台とお考え頂いた方が良いと思います。
 
・DIYで作った作業台
 
  低すぎず、高すぎず自分好みの高さに2×4材をカットして、当時の作業スペースに合わせて始めて作った作業台です。
  脚となる2×4に天板をのせる枠を組み、足元のブレ防止に下にも枠を組んでいますので、ガタツキやブレも無く安定感があります。天板の合板は15mmを使用しています。スペースの都合で135×80mmの大きさです。スペースが許されるなら作業台は、もう少し大きい方がいいと思います。
 少し、失敗したなぁと思う所は、木材を固定する時に使うクランプを挟むスペースが無いことです。

 
 縦方向の合板は、2×4の枠サイズより3cm大き目なので、そこにクランプを挟める(写真左クランプ)のですが、横方向の合板は、枠にピッタリサイズにしてしまったため、長いクランプが必要になってしまいます。
 クランプで木材を固定できるように合板は、枠より3~5cm大き目のサイズにすることをおススメいたします。

🌲丸ノコガイド
 木材を精度よく、まっすぐにカットするには、丸ノコガイド(定規)は必ず必要です。
 いろんなサイズの定規が市販されていますが、私が持っている2つをご紹介したいと思います。
横引き用
 

 

 ・丸ノコガイドを板の上に置く。
 ・木材にしっかりと突き当てて直角をだす。
 ・丸ノコのベース板を定規のガイド面に沿わせて丸ノコを動かす。

 実際に墨入れをして、カットの手順と注意事項をご説明します。
 カットする木材は、1×6(19×140mm)です。
 1_墨入れ
 
・直角定規で、カットする箇所に鉛筆で線を引きます。さしがねでもいいのですが、直角定規の方が正確に直角がだせますので、私は直角定規をよく使います。右にある節をカットしたいと思います。

 2_板をクランプで固定
 
・カットする箇所が作業台の外側なので、作業台と板の間の木材は必要なかったです。

 3_丸ノコの刃をだす
 
  カットする木材の厚みより5mm程度、刃がでる様にセットします。当然ですが、刃がでてないとカットできませんし、多くだしすぎると危険です。

 4_丸ノコの刃の位置を墨に合わせる
 

 
 ・丸ノコガイドを板の上に置き、突き当てて直角をだし、丸ノコのベース板に当ててください。
 注意:この時、刃はまだ木材に当たらない様にして下さい。

 5_木材のカット
 

 ・しっかりと、丸ノコガイドを押さえ丸ノコのスイッチをonにして刃の回転が安定してから丸ノコをゆっくりと推し進めて下さい。
 

 直角にカットできました。
 切り口もきれいです。

 次は、この木材を45cmの長さにカットしてみます。
 1_基準を決め、さしがねで墨をいれる
 
 ・基準は、写真右下の角。正確に直角をだすために、さしがねの妻手に板を当てています。
  45cmのところに印をつけます。
 

 ・直角定規で墨を入れます。直角定規が短いので反対側に定規をあてて延長します。この時、鉛筆は、木から離さないで定規だけを動かします。

 2_カット準備(板をクランプで固定する)
 

 先程、木材の端をカットしたときのままなので、木材が固定されていますが、この状態でカットするとキックバックを起こす可能性があります。写真の様な状態に木材を置きクランプで固定します。
※キックバックとは、丸ノコの刃先が材料に引っかかったり負荷ががかりすぎた場合に、強力な反発力が生じて急激に丸ノコが逆方向に飛んでくることを言います。
図1         


図2


図1は、チップソーが木材の挟まれ負荷がかかりキックバックを起こす可能性があります。
 図2の様に、チップソーに負荷がかからないように木材を置いてください。

 3_木材のカット
 
 ・カット手順は、先ほどと同じです。
 
 ・45cmぴったり!直角にカット成功!
 
 さしがねの目盛りにもメーカーによりいろんな種類があります。写真の太い方のさしがねは、内側の目盛りが0スタートなので、扱いやすいです。

縦引き用
 丸ノコを買ってよかったーと一番思うことは、縦引きが簡単にできることじゃないでしょうか?のこぎりで、長尺の木材をカットするには、時間的にも体力的にも至難ですものね。
 
 
 ・ガイドを丸ノコのベース板に差し込む
 ・切りたい幅に合わせて固定する
 ・木材の側面に沿わせて丸ノコを進める
 板の側面に合わせて平行に切ることができます。

 実際に墨入れをして、カットの手順と注意事項をご説明します。
 カットする木材は、先ほどカットした1×6(19×140mm)L=45cmです。
これを幅130mmに1cmだけカットしたいと思います。
 1_墨入れ
 
 ・この定規は、引っ掛けで交差部0なので非常に使いやすいです。
 端から1cmの所に墨を入れます。
 

 2_ガイドを丸ノコに差し込み切りたい幅で固定
 
 丸ノコの裏がわの写真です。
 定規で13cmに合わせる。若しくは、現物の角線を合わせてください。チップソーの厚みに注意が必要です。

 3_カット準備(板をクランプで固定する)
 4_丸ノコの刃をだす
  これまでの手順と同じです。
 5_木材のカット
 
  
 ・しっかりと、丸ノコガイドを押さえ丸ノコのスイッチをonにして刃の回転が安定してから丸ノコをゆっくりと推し進めて下さい。
 
  ・希望どおりのサイズに正確にカットできました!

【安全面での注意事項】
〇散らかった状態で丸ノコは使わない
〇丸ノコの刃は、出し過ぎない
〇刃の回転が安定してから木材に刃をあてる
〇丸ノコがスムーズに進まない場合は、無理に進ませないで、一旦作業を止める。
〇電源コードは、肩に掛けるなど切断に気をつける

 電動丸ノコは、刃が回転する道具なので、誤った使い方をすると危険ではありますが、正しく使うと事故はありません。
 上記の注意事項を守って使用すれば、DIYの幅がすごく広がります。

DIYは、既製品にはない「自分らしさ」を家に取り入れる素晴らしい趣味です。電動丸ノコを活用して、DIYライフを楽しんでみてください!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
DIY Lifeで、素敵な週末を!
 今回は、市販されている丸ノコ定規をご紹介させて頂きましたが、自作で定規を簡単に作れます。
(今は、ほどんど自作定規を使用しています。)
 次回、作り方をご紹介させて頂きます。

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